【Lightroom Classic】 1つのカタログで運用するメリット

こんにちは。masART STUDIO のカワグチです。Lightroom Classic の利用者の中には,1つのカタログで運用するか,複数のカタログで運用するか迷っている方もいらっしゃるかと思います。Lightroom Classic のカタログにはカメラ設定(カメラやレンズの情報),撮影場所,編集内容のデータ,写真を整理するための入力情報(タイトルやキーワード,ラベル,レーティングなど)が記録されています。Lightroom Classic を使用するにあたり,必ずしも 1つのカタログで運用することが正解というわけではありませんが,本稿では 1つのカタログで運用する利点を考えてみます。

この記事について

本稿は,masART Blog(2020年6月28日)に投稿された記事を再編集したものです。

目次

カタログの誤操作防止

筆者もクラウド版の Lightroom が発表される前は,目的別に複数のカタログを作成していました。複数のカタログで運用していると,どうしてもカタログの切り替えを忘れて誤って目的外のカタログに写真を追加したり,同じプロジェクトのカタログを重複して作成したり,目当てのカタログが見つからなくなるといった痛い経験をしたことがあります。こうした事態に遭遇しないためにも,最初から 1つのカタログで作業する利点があります。

カタログの切り替えが面倒

作業目的に応じてカタログを切り替えるのは効率が良いとはいえません。複数のカタログの切り替えながら作業するのは面倒です。プロセスの実行中はカタログを切り替えることができないため,別のカタログに切り替える場合はプロセスが完了するまで待つ必要があります。最初から 1つのカタログで運用していれば,カタログを切り替える必要はありません。

カタログ分けのルールがブレる

カタログ分けのルールがブレたり,判断に迷うこともあります。たとえば,仕事用,ブログ用,プライベート用,町内会用,おやじの会用などのカタログを作成したとします。さすがに,仕事用で撮影した写真を他の用途に流用することはありませんが,家族が写っている町内会行事の写真をプライベート用のカタログに入れるか町内会用のカタログに入れるかは迷うところです。その時の気分によってある年はプライベートの用カタログ,別の年は町内会用のカタログに仕分けされると運用は既に破綻しています。

でも,ご安心ください。Lightroom Classic にはコレクションコレクションセットという機能があります。1つのカタログで運用していても,仕事用,ブログ用,プライベート用,町内会用,おやじの会用など用途に応じたコレクションを作成することができます。また,1つの写真を複数のコレクションに登録することも可能なため,家族が写っている町内会行事の写真はプライベートの用コレクション町内会用のコレクションの両方に登録することもできます。複数の地縁団体がコラボした行事もそれぞれのコレクションに登録すれば問題は解決します。

また,コレクションセットという複数のコレクションをまとめるフォルダのような機能もありますので,顧客別のコレクションセットを作成してその配下にプロジェクト別のコレクションを置くこともできます。同様に,プライベート用のコレクションセットを作成して「yymmdd_箱根旅行」「yymmdd_誕生会」といったコレクションをまとめていくと整理整頓ができたキレイなカタログに仕上がるでしょう。

写真の検索

Lightroom Classic には非常に優秀な検索機能があります。キーワード,ラベルおよびレーティングなどの条件をつけて検索できます。たとえば,「20xx年」「池上本門寺」「御会式」「青ラベル」「★が3つ以上」といった条件に該当する写真も簡単に検索できます。

しかし,残念ながらカタログをまたいで写真を検索することはできません。複数のカタログで運用していると,どのカタログに登録したか探すことになります。先ほども触れたとおり,カタログの切り替えは面倒です。こちらも 1 つのカタログで運用していれば一発で検索でき,時間も無駄に使うことはありません。

Lightroom エコシステム(クラウド)との同期

これが一番大きな利点です。Lightroom Classic では,複数のカタログを作成することができますが,Lightroom エコシステム(クラウド)と同期できるカタログは 1 つに限られています。筆者の場合,クラウド版の Lightroom を使用するために,複数のカタログを 1 つにまとめました。

同期をとることで,Lightroom で作業した結果が,Lightroom Classic のカタログに反映されます。デスクトップ版の Lightroom だけでなく,iPad 版や iPhone 版の Lightroom とも同期がとれるため,外出先では iPad 版で作業することも可能です。

従来,筆者の環境は,RAID1 を組んだ NAS に写真を保管し,Lightroom (現在の Lightroom Classic )で管理していましたが,NAS が故障したことを切っ掛けに,クラウドへの移行を検討。これに伴い,従来のカタログの運用方法を見直しました結果,1 つのカタログで運用するメリットにたどりつきました。

以上,筆者が考える Lightroom Classic のカタログを 1つで運用するメリットとなります。最後までご覧頂きありがとうございます。

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この記事を書いた人

1969年,東京生まれ。ライター。写真家。美術家。masART STUDIO主宰。東京の郊外を拠点に活動。Webメディアで執筆の傍ら,人工構造物をモチーフとしたフォトモンタージュ作品を制作する。目標は,ダイエットと,ITリテラシーを高めること。

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