こんにちは。masART STUDIOです。この記事では,DaVinci Resolve 標準の LUT とエフェクトを使用して,フィルム風のルックの動画を作成する方法をご紹介します。なお,サンプル動画は Adobe Stock の素材を使用しています。
はじめに
ノードの構成
カラーページに移動します。今回は,あらかじめ auto,CST,LUT,halation,glow、film grain の6つのノードを配置しておきます。
自動バンスでノーマライズする
1つ目のノードでは,コントラストや彩度を調整していきます。ここでは簡単に,自動でバランスを取りたいと思います(もちろん手動でノーマライズしてもかまいません)。
プライマリーカラーホイールの左上にある,こちらのAと書かれたアイコンを押下します。
LUTの適用
Film Looks とは
続きましてLUTを適用します。LUTのセクションを見てみましょう。DaVinci Resolve には,標準で Film Looks というLUTが入っています。今回はこちらを使用してみたいと思います。
その前にどのようにLUTが適用されるか確認します。予め,用意しておいたグレースケールのクリップに移動して LUT を当ててみましょう。
一番下にある、Rec709 LUT Kodak 2383 D65 をグレースケールに適用してみます。ちなみにD65は、6500Kを意味します。
このようにコントラストが強く出ますね!
それでは、カラースペース変換を適用した「CST ノード」をオンにします。こちらのノードでは、出力カラースペースを Rec709,出力ガンマをCineon Film Logに設定しておきました。
どうでしょう。 階調が復帰しましたね。暗部を見ると,若干ブルー系が乗っているのがわかります。
続きまして Rec709 LUT Kodak 2383 D55 を適用してみます。
今度は、中間トーンから明部にかけて,暖色系が乗ったことがわかります。こちらの LUT を先ほどの動画クリップに適用してみましょう。
Rec709 LUT Kodak 2383 D55 の適用
それでは,「LUT ノード」に Rec709 LUT Kodak 2383 D55 を適用します。
こちらは LUT を適用した状態となりますが,グレースケールのときと同様にコントラストが強く感じられますね。
カラースペース変換で階調を戻す
この LUT の入力ガンマは,Cineon Film Log を想定しています。そこで,1つ前の「CST ノード」に、Resolve FX カラーのカラースペース変換を適用します。
出力カラースペースをRec709,出力ガンマを Cineon Film Log に設定してみましょう。
出力ガンマを Cineon Film Log に設定することで,なめらかな階調が戻ってきたことがわかります。
エフェクトの適用
Resolve FX ライト(ハレーション)
概ね,フィルムルックの表現もできてきましたが,もう一手まかけてみたいと思います。「halation ノード」に Resolve FX ライトのハレーションを入れます。
いい感じですね。一旦は、デフォルトのまま、次のエフェクトに進みましょう。
Resolve FXライト(Glow)
続きまして,「glow ノード」に同じく Resolve FX ライトの Glow を入れます。
こちらは少し設定を変更していきます。「形状&拡散」から拡散を0.5から1.5に変更してふんわりとした光にします。次に,縦横比を0から0.7に変更して,光が横方向に広げます。続きまして「カラー&合成」の合成の種類を変更します。デフォルト設定では加算になっているので,スクリーンに変更してください。
後ほど変更することもできますので,次のエフェクトに進みましょう。
Resolve FX テクスチャー(フィルムグレイン)
仕上げに,フィルムの粒状感を加えたいと思います。「film grain ノード」に Resolve FX テクスチャーのフィルムグレインを入れます。
効果がわかりにくい場合は,こちらの「グレインのみ」にチェックを入れてみましょう!
プリセットやグレインパラメータを変更して,お好みのグレインを設定してください。
これで完成です。お疲れ様でした。
まとめ
この記事では,フィルム風のルックの動画を作成する方法をご紹介しました。最後までご覧いただきありがとうございます。それではまた次の記事でお会いしましょう。